建設業許可の取得要件を行政書士が徹底解説|4つの許可基準と欠格要件

建設業許可を取得するためには、建設業法で定められた許可要件を満たす必要があります。
しかし、実際には、

  • 自社が許可を取得できるのか分からない
  • 経営業務の管理責任者の要件を満たしているか不安
  • 専任技術者になれるのか判断できない
  • 実務経験の証明方法が分からない

といった悩みを抱える事業者様も少なくありません。

建設業許可は、単に申請書を提出すれば取得できるものではなく、複数の要件を満たしていることを証明しなければなりません。

建設業許可申請を数多く取り扱う行政書士の視点から、一般建設業に視点をおいて建設業許可の「4つの許可基準」と「欠格要件」について分かりやすく解説します。
特定建設業についてはこちら。


建設業許可とは、一定以上の金額の建設工事を請け負う場合に必要となる許可です。

軽微な工事のみを請け負う場合には許可は不要ですが、以下を超える工事を請け負う場合には建設業許可が必要になります。

建築一式工事の場合は、

  • 1件1,500万円未満(税込)
    または
  • 延べ面積150㎡未満の木造住宅工事

であれば許可不要です。

それ以外の専門工事については、

  • 1件500万円未満(税込)

であれば許可不要となります。


建設業許可を取得するためには、次の4つの許可基準をすべて満たす必要があります。

  • 経営業務の管理を適正に行う能力があること
  • 営業所ごとに専任技術者を配置していること
  • 請負契約に関して誠実性があること
  • 財産的基礎または金銭的信用があること

さらに、欠格要件に該当しないことも必要です。


経営業務の管理を適正に行う能力は、一般的に「経管」と呼ばれています。

建設業許可では、会社経営に関する一定の経験を持つ人物が必要になります。

最も一般的な要件は、法人の場合、常勤役員のうち1名が建設業の経営経験を5年以上有しているケースです。

一方で、実務上は、

  • 実質的に経営業務を行っていた
  • 執行権限を委任されていた
  • 経営業務を補佐していた

などの事情によって、役員経験がなくても認められる場合があります。詳しくはこちら

この点は非常に専門的な判断が必要となるため、建設業許可に詳しい行政書士による事前確認が重要です。

実際には、「役員経験がないから許可は無理だと思っていた」というケースでも、資料や職務内容を整理することで許可取得に至ることがあります。


また、令和2年10月以降は、社会保険への適切な加入も許可要件となっています。

具体的には、

への加入が必要です。

法人で社会保険未加入の場合には、原則として許可取得ができません。


建設業許可では、営業所ごとに「専任技術者」を配置する必要があります。

現在の正式名称は「営業所技術者等」ですが、実務では今でも「専技」と呼ばれることが一般的です。

専任技術者になるためには、主に次のいずれかの要件を満たす必要があります。

  • 国家資格を保有している
  • 一定年数以上の実務経験がある

例えば、

  • 2級建築士
  • 施工管理技士
  • 電気工事士

などの資格を持っている場合には、専任技術者になれる可能性があります。

資格がない場合でも、原則として10年以上の実務経験があれば認められるケースがあります。

また、指定学科を卒業している場合には、

  • 高校卒業で5年以上
  • 大学・高専卒業で3年以上

に短縮されます。


専任技術者で特に重要なのが「実務経験証明」です。

単に建設会社で働いていたというだけでは足りず、

  • どの工事を行っていたか
  • どの業種に該当するか
  • いつ従事していたか

を客観的資料によって証明する必要があります。

実務上は、

  • 注文書
  • 請求書
  • 契約書
  • 通帳
  • 工事写真

などを組み合わせて証明していきます。

ここで問題になるのが「業種判断」です。

例えば、

  • 内装工事
  • 建築一式工事
  • 電気工事

では必要な実務経験の内容が異なります。

行政書士は、工事内容を整理し、どの業種で申請するべきかを判断しながら申請を進めます。


請負契約に関する誠実性も許可要件の一つです。

申請者や役員等が、

  • 詐欺
  • 契約違反
  • 不正行為

などを行うおそれがないことが必要です。

通常は問題になるケースは多くありませんが、

  • 過去の行政処分
  • 名義貸し
  • 悪質な法令違反

などがある場合には注意が必要です。


建設業許可では、一定の財産要件も求められます。

一般建設業許可の場合には、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 自己資本500万円以上
  • 500万円以上の資金調達能力がある
  • 許可を受けて5年以上継続営業した実績がある

新規申請では、預金残高証明書を利用して「500万円以上の資金調達能力」を証明するケースが多くなっています。

ただし、申請直前だけ資金を移動させる、いわゆる「見せ金」は行政庁から厳しく確認されることがあります。

資金移動に不安がある場合には、事前に行政書士へ相談することをおすすめします。


4つの許可基準を満たしていても、「欠格要件」に該当すると建設業許可は取得できません。

代表的な欠格事由としては、

  • 禁固以上の刑から5年を経過していない
  • 建設業法違反等がある
  • 許可取消から5年を経過していない
  • 営業停止期間中である
  • 破産して復権していない

などがあります。

役員変更の際にも問題になることがあるため、事前確認が重要です。


建設業許可では、申請前の事前診断が非常に重要です。

特に、

  • 経営業務の管理責任者
  • 専任技術者
  • 実務経験証明
  • 財産要件

については、事前確認不足によって不許可になるケースも少なくありません。

行政書士へ依頼することで、

  • 許可取得可能性の診断
  • 必要資料の整理
  • 不足資料への対応
  • 業種判断
  • 行政庁との事前相談

などをスムーズに進めることができます。

建設業許可は専門性が高く、実務経験や経歴の整理方法によって結果が変わることもあります。

「自分のケースでも許可が取れるのだろうか」とお悩みの場合には、建設業許可に詳しい行政書士へ早めに相談することをおすすめします。

いかがでしたでしょうか?要件の確認や面倒な書類集めは、当事務所が丸投げでサポートいたします。地域の窓口によって細かいローカルルールが異なりますので、詳しくは各県専属の案内ページをご覧ください。

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この記事の監修者


代表行政書士: 土井 基生(どい もとき/Motoki Doi)

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