自宅兼事務所で建設業許可は取れる?持ち家・賃貸別の注意点と必要要件をわかりやすく解説
「これから独立して、まずは自宅を事務所にして建設業許可を取りたい」 「新しく事務所を借りる余裕がないけれど、一戸建ての自宅や賃貸マンションでも申請できる?」
石川県で建設業許可の取得を検討されている事業者様から、このようなご相談を非常によくいただきます。
結論からお伝えすると、一定の条件(要件)を満たしていれば、自宅兼事務所であっても建設業許可を取得することは十分に可能です。
ただし、建設業許可における「営業所」には厳しい実態審査があります。今回は「持ち家」「賃貸」「親族の家」などパターン別の注意点と、クリアすべき事務所要件を詳しく解説します。
目次
- 持ち家(自己所有)の場合は自宅兼事務所にできる?
- 賃貸マンション・アパートの場合は事務所にできる?
- 親族・知人所有の物件を借りる場合は?
- 公営住宅(市営・県営)は事務所にできる?
- 石川県で一発クリアするための「営業所要件」チェックリスト
- まとめ
1. 持ち家(自己所有)の場合は自宅兼事務所にできる?
一戸建てや分譲マンションなど、ご自身(または法人)が所有している物件であれば、基本的には自宅兼事務所として認められます。
💡 持ち家の場合のポイント
- 居住スペースとの分離: 生活している場所と、仕事(事務所)をする場所が明確に分かれている必要があります。
- 必要書類: 申請の際、建物の「登記簿謄本(履歴事項全部証明書)」の提出が必要です。(法務局で誰でも取得可能です)
2. 賃貸マンション・アパートの場合は事務所にできる?
賃貸物件(一軒家、アパート、マンションなど)を自宅兼事務所にする場合は、「賃貸借契約書」の内容が最大のカギを握ります。
契約書に書かれている「使用目的」の欄を確認してください。
⭕ 契約書が「事務所」または「事務所兼住居」の場合
原則としてそのまま事務所として認められます。 ※ただし、ワンルーム(1K・1LDKなど)で生活スペースと完全に分けることができない場合は、間取りによって認められないケースもあります。
⚠️ 契約書が「住居専用(事業用としての使用禁止)」の場合
原則、そのままでは事務所として認められません。 ただし、大家さんや管理会社から「建設業の営業所として使用することを認める」という【承諾書(使用承諾書)】をもらうことができれば、申請が可能になります。承諾書が得られない場合は、別途事務所を借りる必要があります。
- 必要書類: 賃貸借契約書のコピー、(必要に応じて)使用承諾書
3. 親族・知人所有の物件を借りる場合は?
「親名義の家の一室を借りている」「親族の持ち家の一部を事務所にしたい」というケースも可能です。
この場合は、親族間で「使用貸借契約(無償で借りる契約)」を結んでいる実態を証明する必要があります。
- 必要書類: 使用貸借契約書、建物の登記簿謄本
4. 公営住宅(市営・県営)は事務所にできる?
市営住宅や県営住宅などの公営住宅は、原則として建設業許可の事務所として利用することはできません。
公営住宅は困窮している方の居住を目的として提供されているため、規約により事業用としての使用や、大家(自治体)からの使用承諾書を発行してもらうことが極めて難しいためです。この場合は、別途民間のは事務所・テナントを確保する必要があります。
5. 石川県で一発クリアするための「営業所要件」チェックリスト
自宅兼事務所で申請する場合、行政庁(石川県)への申請書類に「事務所の内外を撮影した写真」を複数枚添付する必要があります。以下の要件が完全に整っているかチェックしてください。
📋 営業所の必須要件チェック
- 固定電話の設置: 「携帯電話があるから固定電話はいらない」はNGです。申請写真に固定電話機が写っている必要があります。
- 事務機器の設置: パソコン、コピー機(複合機)、事務机、椅子などが揃っていること。
- 看板・表札: 建物の外観(玄関口など)に、商号や会社名が確認できる看板や表札が出ていること。
- 郵便受け: 会社名宛ての書類がきちんと受け取れるポストがあること。
- 独立した事務・応接スペース: 生活動線と完全に分離されている必要があります。例えば、「玄関を入って、家族がくつろぐリビングの真ん中を通らないと事務所(自室)に行けない」という間取りは認められません。 玄関から生活スペースを通らずに直接アクセスできる、またはパーテーション等で完全に区切られている必要があります。
6. まとめ
- 自宅兼事務所でも建設業許可は取れるが、「生活スペースとの完全な分離」が必要。
- 賃貸の場合は、契約書が「住居専用」になっていないか要確認。NGなら大家さんの「使用承諾書」が必須。
- 公営住宅(市営・県営)を事務所にすることは原則不可。
- 固定電話、看板、事務机、独立した応接スペースの「写真撮影」が申請時の重要ポイント。
石川県(金沢市・白山市・小松市をはじめとする全域)で、「うちの間取りで事務所として認められる?」「大家さんに書いてもらう承諾書の書き方がわからない」など、自宅兼事務所での申請に不安をお持ちの事業者様は、ぜひ一度当事務所へお気軽にご相談ください。現地を確認のうえ、最適なアドバイスをさせていただきます。
いかがでしたでしょうか?要件の確認や面倒な書類集めは、当事務所が丸投げでサポートいたします。地域の窓口によって細かいローカルルールが異なりますので、詳しくは各県専属の案内ページをご覧ください。

この記事の監修者
代表行政書士: 土井 基生(どい もとき/Motoki Doi)
- 所属:石川県行政書士会
- 登録番号:第26231822号
- 対応業務:建設業許可・風営法関連・産業廃棄物収集運搬許可・農地転用 等
- ホームページ(建設業許可) https://herness-law.com/kensetu/
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