【建設業許可】身分証明書の取得方法を行政書士が解説|どこでもらう?必要な人・費用・注意点まで

建設業許可の申請準備を始めると、

「身分証明書って運転免許証のこと?」

「どこで取得するの?」

「役員全員分が必要?」

「本籍地が分からない…」

と疑問に思う方は少なくありません。

実は、建設業許可で提出する「身分証明書」は、運転免許証やマイナンバーカードとは全く別の書類です。

この記事では、建設業許可専門の行政書士が、身分証明書とは何か、取得方法、必要な人、取得費用、よくある質問まで分かりやすく解説します。


建設業許可で提出する「身分証明書」とは?

建設業許可で提出する身分証明書とは、本籍地の市区町村が発行する公的証明書です。

この書類では、申請者が次のいずれにも該当しないことを証明します。

  • 成年被後見人
  • 被保佐人
  • 破産者で復権を得ていない者

つまり、「建設業許可を受けることができる法的な資格を備えている人である」ことを証明するための書類です。

運転免許証とは全く違う

非常によくある勘違いですが、建設業許可でいう「身分証明書」は、

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • パスポート
  • 健康保険証

ではありません。これらは「本人確認書類」であり、建設業許可で提出する「身分証明書」とは別物です。初めて申請する方の多くが混同するポイントなので注意しましょう。


身分証明書が必要な人

一般的には次の方の身分証明書を提出します。

法人の場合

  • 常勤役員等(経営業務の管理責任者を含む)
  • 取締役
  • 監査役
  • 建設業法施行令第3条の使用人

個人事業の場合

  • 事業主本人
  • 建設業法施行令第3条の使用人

※提出対象者は申請内容によって異なる場合があります。


身分証明書はどこで取得する?

本籍地の市区町村役場で取得

身分証明書は、「本籍地がある市区町村」で発行されます。現在住んでいる住所ではありません。

例えば、

  • 住所:石川県金沢市
  • 本籍:富山県高岡市

であれば、取得先は「富山県高岡市役所」になります。

本籍地が分からない場合

意外と多いのが、「本籍地が分からない」というケースです。その場合は、住民票を取得する際に「本籍地記載」の条件を指定して請求すれば確認できます。


身分証明書の取得方法

取得方法は主に3つあります。

① 窓口で取得する

もっとも一般的な方法です。役場へ行き、「身分証明書を取得したい」と伝えれば案内してもらえます。

  • 必要なもの: 本人確認書類、手数料

② 郵送で取得する

遠方の場合は郵送請求も可能です。

  • 必要なもの: 申請書、本人確認書類の写し、定額小為替、返信用封筒※自治体によって必要書類が異なるため、事前に確認しておくと安心です。

③ 代理人による取得

本人が行けない場合は代理人でも取得できます。

  • 必要なもの: 委任状、代理人の本人確認書類

身分証明書の取得費用

多くの自治体では300円前後です。自治体によって多少異なるため、事前にホームページで確認しておきましょう。


身分証明書に有効期限はある?

建設業許可では、申請日前3か月以内に発行されたものを求められるのが一般的です。

せっかく取得しても期限切れになることがあるため、他の添付書類とあわせて取得すると効率的です。


「登記されていないことの証明書」との違い

建設業許可では、「身分証明書」と「登記されていないことの証明書」の両方を提出するケースがあります。混同しやすいですが、以下のように役割が異なります。

書類発行場所証明内容
身分証明書本籍地の市区町村成年被後見人・被保佐人・破産者で復権を得ていない者ではないこと
登記されていないことの証明書法務局成年後見制度の登記を受けていないこと

どちらか一方だけでは足りず、申請区分によっては両方必要になります。


財産要件・書類にまつわる「よくある勘違い」

「運転免許証を提出すればいいと思っていました」

建設業許可で提出する身分証明書は、本人確認書類ではありません。役場で取得する公的証明書になります。

「住所地の市役所へ行ってしまいました」

発行できるのは本籍地の市区町村のみです。住所地では取得できないケースがほとんどです。

「役員全員必要とは知りませんでした」

法人では代表取締役だけではなく、対象となる役員全員分が必要になる場合があります。取得漏れがあると申請が進まないこともあるため、事前に確認しましょう。


よくある質問(Q&A)

Q.本籍地が遠方でも取得できますか?

郵送請求に対応している自治体がほとんどです。役場のホームページから申請書をダウンロードできる場合も多いため、窓口へ行く時間が取れない方でも取得できます。

Q.マイナンバーカードでコンビニ発行できますか?

自治体によって対応状況が異なります。住民票や印鑑証明書はコンビニ交付に対応していても、身分証明書は対象外としている自治体も少なくありません。事前に本籍地の市区町村へ確認することをおすすめします。

Q.発行日から何か月以内のものが必要ですか?

建設業許可申請では、申請日前3か月以内に発行されたものが必要です。取得が早すぎると有効期限を過ぎてしまうことがあるため、他の添付書類の準備状況を見ながら取得するのが効率的です。

Q.結婚して本籍を移した場合はどうなりますか?

現在の本籍地の市区町村で取得します。以前の本籍地では発行できません。本籍を変更した覚えがある場合は、最新の本籍地を確認してから請求しましょう。

Q.代理人でも取得できますか?

多くの自治体で代理取得が可能です。ただし、委任状や代理人の本人確認書類などが必要になります。必要書類は自治体によって異なるため、事前に確認すると手続きがスムーズです。


まとめ

建設業許可で提出する身分証明書は、運転免許証などの本人確認書類とは異なり、本籍地の市区町村が発行する公的証明書です。

申請対象者全員分を漏れなく準備し、申請日前3か月以内に発行されたものを提出する必要があります。取得先が本籍地である点や、発行までに時間がかかる場合がある点を踏まえ、早めに準備を進めましょう。

「誰の身分証明書が必要になるのか分からない」「他の添付書類も含めて確認してほしい」という場合は、申請前に専門家へ相談しておくことで、取得漏れや再取得の手間を防ぐことができます。

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この記事の監修者


代表行政書士: 土井 基生(どい もとき/Motoki Doi)

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