建設業許可は500万円から必要?下請業者も対象?行政書士がわかりやすく解説【2026年版】

「500万円未満だから許可はいらない」は本当?

建設業を営んでいると、

  • 「下請だから建設業許可はいらないですよね?」
  • 「500万円未満なら毎回許可は不要?」
  • 「材料代は500万円に含まれるの?」
  • 「499万円ずつ契約を分ければ問題ない?」

といった質問をいただくことが非常に多くあります。

実際には、500万円という数字だけで判断すると、思わぬ法令違反になるケースがあります。

知らずに無許可営業となれば、刑事罰や行政処分の対象になる可能性もあります。

この記事では、建設業許可専門の行政書士が、500万円基準の正しい考え方や下請工事で注意すべきポイントをわかりやすく解説します。


建設業許可が必要になる500万円基準とは?

建設業法では、次の金額を超える工事を請け負う場合には、建設業許可が必要になります。

一般の専門工事

請負金額500万円以上(税込)←これがよく言われる許可が必要になる基準ですね。

建築一式工事

  • 1件1,500万円以上(税込)
  • または木造住宅150㎡以上

建築一式工事のみ例外があり、それ以外の28業種は500万円が基準です。

なお、「500万円ちょうど」の工事も許可が必要になります。


下請業者でも500万円を超えれば許可が必要です

「元請だけが建設業許可を持っていればいい」

このように思われている方もいますが、それは誤りです。

建設業許可が必要かどうかは、

元請か下請かではなく、自社が請け負う契約金額

によって判断されます。

例えば、

契約内容許可
元請2,000万円必要
一次下請800万円必要
二次下請550万円必要
二次下請300万円不要(軽微工事の場合)

つまり、下請業者でも500万円以上の工事を請け負えば建設業許可が必要になります。


500万円の計算方法を間違えないでください

500万円の判定は、

契約書の金額だけではありません。

次の金額も含めて判断します。

  • 請負代金(税込)
  • 発注者から支給された材料の市場価格
  • 材料の運搬費
  • その他契約の一部として扱われる費用

例えば、

工事代金 400万円

支給材料 120万円

運搬費 30万円

であれば、

合計550万円となるため建設業許可が必要になります。


契約を499万円ずつに分けても許可は不要になる?

結論から言えば、

原則として認められません。

例えば、

  • 499万円×2件
  • 材料代と工事代を別契約
  • 同じ工事を工程ごとに分ける

など、形式的に契約を分けても、

実質的に一つの工事であれば合算して判断されます。

建設業法では、契約書の形式ではなく、

工事の実態

によって判断されます。


こんな場合は別工事として認められることがあります

一方で、

  • 発注者が異なる
  • 工事場所が異なる
  • 工期が異なる
  • 工種が全く違う
  • それぞれ独立した契約

であれば、

別工事として判断される場合があります。

判断に迷う場合は、契約前に専門家へ確認することをおすすめします。


無許可で500万円以上の工事を請け負くとどうなる?

建設業許可が必要にもかかわらず無許可で営業した場合、

非常に重いペナルティがあります。

例えば、

  • 刑事罰
  • 営業停止
  • 元請との契約解除

などです。

また法人の場合は両罰規定が適用されることもあります。

「知らなかった」では済まされないため注意が必要です。


元請業者も責任を問われることがあります

無許可営業で問題になるのは下請だけではありません。

元請が、

無許可業者へ違法な発注をしていた場合、

行政処分や公共工事の指名停止を受ける可能性があります。

元請としても、

契約前には必ず

  • 建設業許可番号
  • 許可業種
  • 許可期限

を確認しておくことが重要です。


建設業許可を取得するには

500万円以上の工事を継続して受注したい場合は、建設業許可の取得を検討しましょう。

主な要件は次のとおりです。

  • 適切な経営業務の管理体制があること
  • 営業所技術者等(旧:専任技術者)がいること
  • 財産的基礎があること
  • 誠実性・欠格要件を満たすこと
  • 社会保険加入などの要件を満たすこと

これらの要件を満たし、多数の添付書類を準備して申請を行います。


よくある質問

工事金額の「500万円」に消費税は含まれますか?

はい、消費税は「含まれます」。すべて【税込金額】で判断します。

ここを税抜金額で勘違いされている社長様が非常に多いので、一番注意が必要です! 例えば、工事の本体価格が460万円だったとしても、消費税(10%)を足すと506万円となり、500万円のラインを超えてしまうため、建設業許可が必要になります。

💡 社長様へ: 「ギリギリ大丈夫だと思っていたら、税込でアウトだった…」というケースが後を絶ちません。見積書を作る段階から、必ず「税込の総額」を意識してチェックしてくださいね。

元請さんから「材料」をもらって工事をする場合、その材料代も500万円に含まれますか?

はい、残念ながら元請さんや発注者から支給された材料の代金も、工事費に「含まれます」。

「うちは手間受け(人工代)だけで300万円だから許可はいらないよね?」と思ってしまうのは大敵です。法律上は、その材料の「市場価格(一般的な取引価格)」と「運搬費」を、あなたの会社の請負金額にプラスして合算しなければなりません。

💡 具体的な例:

  • 自社の工事代(手間受け):350万円
  • 元請からの支給材料(エアコンや管材など):180万円
  • 👉 合計:530万円【建設業許可が必要!】

お役所は「工事全体の規模」でリスクを判断するため、このようなルールになっています。「材料支給があるから大丈夫」と過信せず、一度全体の金額を計算してみましょう。


今回、一度きりだけ」500万円を超える工事を受注するのですが、それでも許可は必要ですか?

はい、たとえ「人生で一度きりの大仕事」であったとしても、500万円を超える場合は事前に許可を取得していなければなりません。

建設業法は「1件ごと」の契約に対して厳しく適用されるため、「今回だけ特別に…」という例外が認められないのです。もし許可を持たずに500万円以上の契約を結んでしまうと、知らなかったとしても「無許可営業」として重いペナルティを受けるリスクがあります。

💡 前向きなチャンスに変えましょう! 一度きりと思っていても、その大きな工事をきっちりやり遂げることで、元請さんからの信頼は跳ね上がります。これを機に建設業許可を取っておけば、今後500万円以上の大きなビジネスチャンスをいつでも掴めるようになります。当事務所が、最初の大きな一歩を全力でサポートします!

まとめ

建設業許可が必要かどうかは、「500万円を超えるかどうか」だけでなく、契約内容や工事の実態まで含めて判断する必要があります。

特に、材料代や運搬費を含めた請負金額の計算方法や、契約を分割した場合の取り扱いは誤解が多く、知らずに無許可営業となってしまうケースも少なくありません。

「この工事は建設業許可が必要なのか」「自社の契約金額は500万円基準に該当するのか」と判断に迷った場合は、契約を締結する前に確認することが大切です。

いかがでしたでしょうか?要件の確認や面倒な書類集めは、当事務所が丸投げでサポートいたします。地域の窓口によって細かいローカルルールが異なりますので、詳しくは各県専属の案内ページをご覧ください。

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この記事の監修者


代表行政書士: 土井 基生(どい もとき/Motoki Doi)

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